縄文時代

北海道、青森、岩手、秋田…皆さん、この4つに共通のことって何かわかりますか?自然豊かな北国、雪の多いところ、美味しいものがいっぱいあるところ(笑)…どれも正解なんですが、もうひとつ忘れてはならないのが、1万年以上も続いた縄文時代の遺跡群があるところなんです。
皆さんご存知かと思いますが、昨年7月27日、北海道と北東北にある縄文遺跡群が世界文化遺産に登録されたんですよね。はるか昔のことですが、縄文時代は今から約15,000年前から2,400年前まで続いた日本独自の時代です。
江戸時代が約260年ですから、1万年以上も木の実の採集や漁労、狩猟を中心とする生活が続いていたことにはほんと驚きます。1万年の間には温暖化や寒冷化など気候の変化もあり、それに伴う生活環境の変化もあったと言われてますが、そんな中で長い間安定した生活が営まれ、文化も生まれたのは、北海道や北東北の豊かな自然、ブナを中心とする落葉広葉樹の森、サケやマスを中心とする魚が豊かな川や海がそこにあったからこそです。
豊かな自然のおかげで安定した生活が営まれ、農耕社会に移行することなく長きにわたり縄文時代が続いたんですね。
今の時代、循環型社会、持続可能な社会の構築が叫ばれていますが、1万年も続く生活を想像している人は多分ひとりもいないのではないかと思います。
そういう私自身も考えているのは、子供たちの将来、ほんの数十年から100年ぐらいの話が限界で…人口も当時とは全く違うので、縄文時代と同じ世界を目指すのは難しいのは当然なんですが…今SDGsが着目されていますが、やはりキーワードは自然とどう向き合っていくか、共生していくかがポイントではないかなと思いました。
失われたものも色々ありますが、まだまだ青森だけではなく、北海道や北日本には豊富な自然が残されており、縄文時代のように、この豊富な自然を活かし、豊かな自然を守りながらどう共生していくか考えていくことが長く持続する社会を構築することになるのではないかと思っています。
世界文化遺産の縄文遺跡群として、17の遺跡が登録されていますが、このうちの8つの遺跡が青森県にあります。今回は個々の遺産の魅力についてはご紹介出来ませんでしたが、遺跡を見ると当時の生活がかなりリアルに想像が出来ます。
その魅力についてはこのブログでもご紹介したいと思っています。コロナが落ち着いた折には是非足を運んで頂きたいところのひとつです。
最後にひとつご紹介したい話があります。今、萬鱗では千葉学園高等学校の調理科の皆さんが、八戸の春やひな祭り、郷土料理をテーマに考案したコラボメニューをランチやお弁当で提供させて頂いています。
地元高校生の皆さんが、八戸の地元食材を活かしながらもうすぐやってくる八戸の春を思いながら、こんなお料理があったらいいなという思いを込めて作りあげたお料理です。
実は、このお料理のひとつにも、縄文時代の人が食べたと言われているクルミも今回食材として使っています。
八戸の春を味わいながら、縄文時代にも思いを馳せてみるのはいかがでしょうか?是非、春のコラボメニューも味わって頂ければと思います!